電光石火の意外な意味と、「石火」が何かについて
言葉の意味はよく知れ渡っていると思います。
しかし、実際に使うことがあるのかどうか
なんとも微妙なのが
電光石火
昔は電光石火の早業で~、
みたいに言われることが多かったと思いますが
まあ、古いですね。
このように、
昭和の匂いがただよう言葉ですが
実は、はやい以外にも意味があります。
それに、改めて字をよく見ると
「電光」はともかく「石火」ってなんだよ?
と思われるかもしれませんので
それについても述べていきます。
実は時間をあらわすことも
電光石火の意味は、ふたつあって
1.一瞬の出来事
2.ものすごく速いこと
というものです。
多分良く知られているのは2.のほうだと思います。
しかし1.のような意味もあるのです。
電光とは、雷の光のこと。
カミナリが光るのはほんの一瞬で、
「あっ」と思ったらもう消えているので
この一瞬を表した言葉として
非常に短い、という意味になるのです。
また、「石火」は火打石の火のことです。
火打石とは、
ライターやマッチが発明される前に使われていた
火をつける道具、石や鉄をカチカチと打ちつけて
火花をだして発火させます。
ライターで火をつける時「カチッ」と音がしますが
あれもライターの先の部分が
火打石になっているようなものです。
この火打石の火花はほんの一瞬しかつきません。
ライターはその一瞬の火をガスにつけて燃やすことで
火を出し続けますが、
石自体の火はすぐに消えているのです。
ということで「電光石火」は
一瞬にして消えるものをふたつ並べて
非常に短い時間、という意味になるのです。
実際の使い方としては
そこまで一瞬の出来事に対して使うことはあまりなく
単に短い間のことを例える時にいいます。
「この仕事は電光石火の間に終わらしてみせます」
つまり、カミナリや火花のつく間ぐらいということで
「すぐに終わらせますよ」ということですね。
まあ、古くさい言い方かもしれませんが
別に現在でも使えます。
本当に使うと笑われるかもしれませんが
それはそれで雰囲気が和むのでよいでしょう。
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速いことに使われるのはなぜか
しかし、良く使われる意味は
時間が短いというよりも
「非常に素早いこと」ですね。
また古い表現でアレですが
怪盗から予告状がきたので名画を警備している
↓
そこにカミナリがピカッと光ってまぶしい!
↓
気が付くと絵がなくなっている!
↓
「この絵はいただいた! はっはっは」
みたいな感じですね。
あまりにもベタすぎて
書いていてちょっと恥ずかしくなりましたが、
つまりは
「カミナリが光る間に終わるぐらい速い」
これが電光石火のもうひとつの意味です。
これも使い方はむつかしくないですが
なにしろ昔の特撮映画やアニメで
「電光石火の早業!」という表現が
使われまくったイメージがあるのか
どうも古い表現な感じがするのですね。
なので実際に、とても仕事が早い人がいても
「電光石火の仕事だ」
などと言ってしまうと、
たとえ褒めているつもりでも
どうも少しからかっているような
響きになることがあるので
そこは注意がいりそうです。
それよりはむしろ、自分に対して
「電光石火で宿題を終わらす!」
なんて冗談で言ってみると面白いかもしれませんね。
似た意味の言葉には
疾風迅雷
光芒一閃
紫電一閃
脱兎之勢
などがあります。
どれもかっこいですね。
最後の「脱兎之勢」は
「兎が逃げている様子」なので
別にかっこよくないですか。
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