圧巻(あっかん)の意味、この使い方はちょっと違う

こういう短い言葉は、
日常で無意識に使っている人も
多いでしょう。

圧巻(あっかん)


なんとなく「すごい!」
といった意味で使われていますが
「圧倒」と混同されているのか、
びみょーに違う使い方をよくされています。


今回はこの「圧巻」についてです。

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どういった意味か


圧巻(あっかん)とは
一冊の本や、ひとつの物事のなかで、
もっともすぐれている部分という意味です。


「この本の結末の部分は圧巻だった」
といった使い方をします。


もともとは書物などにたいして
使われていましたが

それ以外、たとえば演劇やイベントなど
いろいろな物事の一番すぐれている部分にも
使うようになりました。


「あのイベントの、最後にみんなで歌う場面が圧巻だった」
という使い方ですね。



由来は、むかしの中国での試験で、
答案の一番すぐれた部分を上におく習慣が
あったところからきています。


こうすることによって、あとから答案を見る人は、
一番すぐれた部分を最初に見ることになるので
試験を受けた人の力量がすぐにわかるのです。
なかなか合理的ですね。


ここでの「巻」とは答案のことで、
いちばん上に置いて、下の答案を
圧(お)すようにしたところから
圧巻(あっかん)というようになりました。



それで、この由来を知ると
「なるほど」と思うのですが、
これは辞書などで調べでもしないかぎり
分からないことなだけに

つぎのような
「ちょっと意味がちがう」
使い方をされることが多いです。


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ちゃんと知っている人は意外と少ない?


この言葉、「すごい」「圧倒的」
といった意味で使う人が多いです。

「あそこから見る景色は圧巻だ」
といった使い方ですね。


これは、
本来の意味である「すぐれている」
とは少し違うので注意が必要です。



そして、もうひとつ気をつける点として、
圧巻とはひとつの物事のなかで
すぐれている部分、ということですが、

この「ひとつの物事のなかで」というのを
ぬけている使い方がけっこうされています。


「彼の実力はほかの人に比べて圧巻だ!」
みたいな言い方ですね。

これだと、ひとつの物事の中ではなく、
ほかの人や物と比べて使っているので
少しちがうことになります。


ただし、出演者が順にでるような歌番組で
「彼の歌は圧巻だ」という使い方だと

「ひとつの歌番組」の中で、
彼の出演している部分がもっともすばらしい。

となるので、間違いとはいえなくなります。


このあたり、ちょっとややこしいですね。


あと「圧倒」という言葉とにているのも
意味を間違えやすい理由のひとつでしょう。

「圧巻される」という使い方も
そういったところから
きてしまっているのだと思います。


どこまで気にするかですが


ほかの記事でものべたとおり
言葉というのは、たとえ間違えていても
みんながそのように覚えてしまえば
それが正しくなってしまうこともあるので

こういった使い方も
すでに誤用とまでいえなくなっている
のかもしれません。


しかし、ちゃんと「圧倒」という
言葉があるのですから
わざわざ間違った使い方をしなくても
「圧倒される」と言ったほうがいいでしょう。

また、先にのべた「あの景色が圧巻」というのも
「あの景色が壮観」といったほうが
意味が伝わりやすくなります。

他よりすぐれているという意味では
出色(しゅっしょく)
というものもありますね。


まあ、あんまり細かく追及すると
小うるさくなってしまいますので
ほかの人が使うぶんには
あまり気にしすぎないほうがいいとは思いますが

言葉の意味を正しく使っていると
やはり話し方もきれいになりますし、

わざわざことわざや慣用句を
調べているのですから、せっかくですので
正しい使い方を覚えていくといいでしょう。

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