温故知新の意味は由来も知らないとお説教みたいになるかも

これは、使うことはそんなになくても、
聞くことはたまにあるんじゃないかと思います。

温故知新(おんこちしん)


温故知新(おんこちしん)


なんとなく、社長室とかに貼ってあるイメージ?
「努力」とかと並んでいそうです。


うっかりすると
説教じみた意味になりそうですが、
ちゃんとした使い方をすれば、
かなり良い言葉ですね。


この言葉の意味と由来、使い方についてです。



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どういった意味?


温故知新(おんこちしん)とは
むかしのことを研究すると、
そこから新しい考えや知識をみちびきだせる、

ということです。

ひらめく人


故きを温ねて新しきを知る
(ふるきをたずねてあたらしきをしる)
もしくは
故きを温めて新しきを知る
(ふるきをあたためてあたらしきをしる)
ともいいます。


たとえば、
「温故知新というから、過去の歴史を研究して、
これからの社会の動きを知るのに役立てるぞ」

「むかしの立派な人の行いが
書かれた本を読んで自分の知恵にする、
これこそ温故知新だ!

こういった使い方ができますね。


漢字だけ見るとなんのことやら
という話ですが、ここでは

温・・・研究する、復習する
故・・・古いもの


という意味になるので、温故知新だと
「古いものを研究して新しいことを知る」
となります。


虫眼鏡をのぞく


ただ、こうやって漢字の意味を知れば
分かりそうではありますが、

そもそも
「そんな漢字の使い方あんまり、
というか、まったくしないよ!」

という話でもあります。

まあ、これらの漢字はふつう、
温・・・あたたかい、温度
故・・・「故人」とか「事故」

ですからね。

それがなに?
故を「古いもの」はなんとなくイメージできるけど、
温を「研究する」ってどういうことなのか?


これについてですが、例えば
「かねてより温めていた計画を
いよいよ実行する!」

という使い方を想像すればいいと思います。

ここでの「温める」は、
計画を練ったり考えたりすることですが、
これだと多少は「研究する」「復習する」に近くなりますね。

あるいは、古いものを温めなおす
というところから、
昔のことを調べなおすと考えてもいいかもしれません。


古い本


とはいえ、
まだちょっと無理矢理というか
これだけでは、なんで「温故知新」で
こんな意味になるのか、いまいち納得しずらいです


それになんか、お説教っぽいというか、
「温故知新! わしの若いころの話を聞け!」
むかしの自慢話をするような使い方を想像してしまいます。

もちろんそれで、
ありがたい話を聞かせてくれる人もいますが、
たんに過去の手柄をずっと自慢する人もいますからね、
そのために使う言葉とか?

まあ良く考えれば、そんな目的のために
この言葉があるわけないですね。


これについては、辞書的な意味だけでなく
由来なども含めてくわしく知っていくと、
「ああなるほど、これはいい言葉だ」
と思えるようになりました。


それらについては、続きで。


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由来も知っておくとよい


温故知新は、「論語(ろんご)」という書物が由来です。

「ロンゴってなあに?」
という人のために、軽く説明しますと、

2500年ぐらいまえの中国の、
孔子(こうし)という人物と、
彼の弟子たちの言葉を書き記したものです。



説明


孔子は儒教をつくったり、
徳を説いて聖人とあがめられたり、
その教えが日本にも大きな影響をあたえたり、
とにかく偉い人、その論語に、

故きを温ねて新しきを知れば、以って師と為るべし
(ふるきをたずねてあたらしきをしれば、もってしとたるべし)
というのがあります。

これは
むかしのこと、まえに学んだことを
もういちど調べたり考えたりして、
新しいことを知ることができれば、
先生になることができるよ。

という意味で、これが温故知新の由来です。


もちろん、先生にならなかったとしても
それぐらい物事をよく知っている人になれる
ということですね。


つまり2500年ぐらいから伝わっている言葉で
それだけ大切なことと考えられます。


それがなんで、さっきのわたしみたいに
「お説教っぽいなあ、ほんとかなあ」
なんて印象を感じるのかは、

次のような、
「誤用というほどではないかもしれないが
少し違うんじゃないの?」

という解釈をされることがあるからだと思います。


気をつけること


この温故知新という言葉の意味は
すでにのべたとおりではありますが、
単に漢字の意味だけならべて
「むかしのことを学んで、そこから新しいことを知る」
といわれることがあります。



まあたしかに、これでも
間違いではないのかもしれませんが、

これだと、
「なんで昔のことを学んで、新しいことを知るんだよ!?」
という疑問が出そうです。



疑問


「新しいことを知りたければ
新しいことを学ばないといけないのでは?」
と考えるのが自然でしょう。

こういうのはまあ、
「歴史を学んでなんの役に立つのか」
とおなじような疑問ですね。


このままでは
「温故知新なんてうそに決まっている。
勉強させたいからむりやりこじつけた言葉だ」

となってしまうかもしれません。
孔子にも気の毒な話です。


でも、さきほどの由来から考えると
むかしのことを学ぶだけでなく、
そこから研究したり考えたりすること

大事な部分なのでしょう。

そうでなければ
「ああ、むかしこういうことがあったんだな、なるほど」
で終わってしまい、
自分にとっては新しいことだったとしても
世間的にはすでに知られていることを
再確認しただけになってしまいます。



たとえば社会の動きを知るために
歴史を学ぶといっても、ただ勉強したら

「これからの世の中はこうなる! ぴかーん」
と分かるわけはないです。

あたりまえですね。
だって歴史はむかしのことしか書いてないんですもの。
これからのことなんて書いてないです。

それでも歴史を研究して
「ああ、むかしは世の中はこんなんで…、
そこからこうなっていったんだな。
いまはこの時代と似ているから
これからは同じようになっていくのかもしれない


と、考えることによって
これからのことが予想出来たり、
どうすればいいか分かったりすることがあります。
温故知新とは、こういうことなのでしょうね。


わかるようになる


すこし身近な話ですと、
仕事でどうしようもなくなったとき
しょうがないから上司に相談したら

「オレもむかし大変な思いをしたけど、
こうやったら上手くいったよ」

と、普段なら
「なんだよ、またむかしの手柄話かよ」
とか思ってしまうような話が
急にありがたいアドバイスに感じることもあります。


これも
過去のことから、これからのヒントを知る
という意味で温故知新といえるかもしれません。


ほかに気をつける点としては
「温古知新」と書いてしまわないことです。


ことばの意味を考えると
こっちのほうが自然ではありますが、
由来となった論語の原文が、

「温故而知新、可以為師矣」
なので、「温故知新」です。


使い方について


この言葉は、あんまり日常生活で
使わないとは思います。

友達同士の会話で
「おう、本読むぞ。温故知新だぜ」
「いいねえ」

とか言っている人は正直、見たことないです。
いたらいたで、とてもインテリジェンスな人かもしれませんが。


やっぱり、これは

「歴史と伝統を重んじる、
温故知新の精神でやっていきます
とか
温故知新というように
歴史を知ることは、とても大切だ」

という、面接などのような、
かたくるしい場面での使い方が多いように思います。

あいさつ

もちろん試験の例文とかだと、
こういった使い方のほうがいいのでしょうけれども、
これだけでは、「試験や面接用」の言葉になってしまいそう。


ですが、やろうと思えば、
「この技がどうしてもマスターできない」
「むつかしいな、どうすればいいんだ」
温故知新というから、本とか読んで研究してみよう
なにかヒントがあるかもしれない」

このような使い方だってできるでしょう。

まあ、無理に使う必要はないでしょうけれども、
意味を知ったら使いたくなるのが人情ですから
こういった使い方をしてみるのも面白いですね。


これから大切になるかも


変化の激しい今の世の中で、
温故知新なんていわれても、

「いそがしくて、それどころじゃないです」

と、意味を考えている余裕なんて
あまりないかもしれませんが、

行き詰って何がなんだか分からなくなったときに
ふと昔のことを知ったり思い出したりして、
それでスッと悩みが消えることがあります。



本からまなぶ


万事順調に生きていければ何よりなんですが、
たいていの場合、人生には
「困った、どうにもならんぞ」
ということもあるわけですし、

そんなとき、
・むかし学んだことや基本的なこと思い出す
・過去に書かれた本を読んでみる
・上司や先輩が、どうやったか聞いてみる


なと、過去のことを参考にすれば、
それまで思いつかなかった
新しいアイデアが生まれることもあります。

そんなときのために、
この「温故知新」の意味を知っておくと、
いざというとき、役にたってくれるでしょう。

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