後の祭りの意味や語源と使い方により良い言葉になることについて
これは良く使われる言葉ですね。
後の祭り(あとのまつり)
良く使われるというか、
使いたくなんかはぜんぜんないのですけど、
結局こうなってしまうことはあります。
でもこの言葉「なんで祭りなの」とか
ちょっと気になったりもします。
今回はこの慣用句の意味と語源などについて述べていきます。
まずは意味について
後の祭り(あとのまつり)とは、
時期がすぎてしまって、
いまからやってもしょうがない、という意味です。
使い方はじつに簡単です。
「今日テストなのに全然勉強していない! どうしよう」
「いまからあわてても後の祭りだよ」
「いまからあわてても後の祭りだよ」
「プラモデルつくるのに失敗した、もっとていねいにやればよかった」
「いま頃そんなこと言っても後の祭り」
「いま頃そんなこと言っても後の祭り」
「寝すごした! 昨日は早く寝ればよかった」
「後の祭り」
「後の祭り」
わー、いくらでも使い方の例がでてきそうでこわいですね。
まあ「ドラえもん」に出てくるのび太くんを見ていれば、用例には困りません。
どれも、やるべき時が過ぎてから
あれこれ考えたり、
あわてたりしてもしょうがないことで
これが後の祭りの意味になります。
語源、なぜ祭りなのか?
この後の祭りという言葉は良く使う、
あるいは使わざるを得ない人もいるでしょう。
そんなことないですか。
「お前といっしょにしてくれるな」
という話かもしれませんが、
それでも耳にしたことぐらいはある言葉だと思います。
ただ、
「なんで祭りが関係あるのか」
というところまでは、
なかなか知られていないと思います。
これについて有力な説は、
語源が祇園際からきている、というもの。
祇園際に「前の祭り」と「後の祭り」というのがあって、
当然ながら前者が終わってから後者があります。
しかし、後の祭りは地味でつまらないから、
今さら見てもしょうがないと言われ、
そういった意味の使い方から来ているというもの。
当然ながら前者が終わってから後者があります。
しかし、後の祭りは地味でつまらないから、
今さら見てもしょうがないと言われ、
そういった意味の使い方から来ているというもの。
なんだか祭りをやる人達に申し訳ないような語源ですね。
もうひとつの説として、
お葬式や法事など、
亡くなった人のための祭りを
豪華にしても意味がない。
亡くなった人のための祭りを
豪華にしても意味がない。
というのが語源というのもあります。
たしかに、いくら頑張っても、
それで生き返るわけではないから
そう考えるとその通りでしょうけれども、
こういった祭事は亡くなった人のためだけでなく、
親族や友人なども関係することでしょうから、
必ずしも意味がないとは言えないのでは?
という気もしますね。
でもまあ慣用句ですから
そこまで突き詰めて考えるより、
「語源はこういうこと」と覚えておけば、
それでいいんじゃないかと思います。
私はこの言葉を聞くと、なんとなく
「もう手遅れだよーん。わーい」
みたいにやけっぱちに騒ぐから祭りかな
とか考えていたのですが、これはぜんぜん違いました。
まあそんなわけないですか。
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「祭りの後」ではないのか
普通の日本語として考えれば、こっちのほうが自然でしょうから、
このような疑問も出るかもしれません。
「祭りの後に来てもおそいよ、いまさらやることなんてありません」
と言えば、いちおう同じ意味での使い方も出来そうに思えます。
でもさっき述べた語源を知れば
なんで「後の祭り」という言い方になったのか分かるかと思います。
「まつりのあと」というと
「祭りの後の静けさ」のように、
にぎやかで楽しいことが終ったあとは、
いつもよりさらに静かに感じるとか、
さびしいなあなど、
またちょっと違う(というか全然ちがう)
意味での使い方をされるので、
気をつけないといけないですね。
使い方次第で良い言葉に
この「後の祭り」はわりと簡単な慣用句だと思いますが、
実際には、そのままの意味での使い方をされることは
意外と少ないと思います。
だって、まあ、たとえば
夏休みの宿題を8月の終わりまでやってなくて
「ダメだー今からやっても絶対間に合わなねー
早くやっておけばよかった」
などと途方にくれている友達がいたとして、
それを見てるあなたが、
そりゃそうだもう手遅れだよと思ったとしても
「今さらあわてても後の祭り、ププゥー」
とか、普通はわざわざ言ったりしないじゃないですか。
そんなこと言っても意味ないですね。
まあケンカをしたいとかなら別かもしれませんが。
それよりも、この後の祭りは
・いまさらくよくよ悩んでもしかたないから、これからのことを考えよう
・あとで後悔しても遅いから、あらかじめ悔いのないようにしよう。
といった意味が含まれた使い方をされることが多いです。
「宿題やってなかったことを
いまさら悔やんでも後の祭りなんだから、
いまから出来ることだけやって、あとは先生に謝るしかないよ」
いまさら悔やんでも後の祭りなんだから、
いまから出来ることだけやって、あとは先生に謝るしかないよ」
とか、もしくは夏休みの早いうちに、
「あとであわてても後の祭りだから
早く宿題すませたほうがいいよ」
という使い方ですね。早く宿題すませたほうがいいよ」
まあ後者については、
やらない人はこんなこと言われても
やっぱりやらずに結局あわてるような気もしますが、
もっと大変な話、たとえば
「明日は大事な試合があるので、
無理な練習や不注意で怪我をしてから嘆いても
後の祭りだから気をつけよう」
無理な練習や不注意で怪我をしてから嘆いても
後の祭りだから気をつけよう」
などといった使い方は、
大切なアドバイスになるでしょう。
なお、こちらのことわざも似た意味です。
失敗すること自体は
場合によってはしょうがないですが、
それをぐずぐずと後悔してしまうのはつらいものなので
なるべくそうならないための方法についても述べています。
よろしければ合わせてご覧いただければと思います。
言葉としては、あくまで
今さらどうしようもないという、
ちょっと救いようのない意味の慣用句かもしれませんが、
このような使い方をすれば
前向きにとらえることもできますね。
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