嘘から出たまことの意味と何でそんなことが起こるのかについて
これはそんなに好きな言葉ではなかったのですが、
よくよく考えると、なかなか味わい深いです。
嘘から出たまこと(うそからでたまこと)
確かにこういうことってあるよなー、
と思いましたし、
なんでこんなことが起こるのかな、
と考えるのも面白いですね。
どういう意味か
嘘から出たまこと(うそからでたまこと)とは、
嘘をついたにもかかわらず、そのことが本当になった、
という意味です。
なんじゃそりゃ、という話ですが、
たとえば次のようなものですね。
「ボクはオセロをやると、
クラスの誰にも負けないよ!」
「嘘だあ、このあいだ負けたところじゃないの」
「う」
しかし、次の日から本当に誰にも負けなくなった。
まさしく嘘から出たまことである。
クラスの誰にも負けないよ!」
「嘘だあ、このあいだ負けたところじゃないの」
「う」
しかし、次の日から本当に誰にも負けなくなった。
まさしく嘘から出たまことである。
とか
「今日の授業は自習になるよ」
「またいい加減なこと言って。そんな話してなかったよ」
「えへ」
だけど先生に急用が出来て自習になりました。
「冗談で言ったつもりなのに、
まさか本当になるとは。嘘から出たまことだ」
「またいい加減なこと言って。そんな話してなかったよ」
「えへ」
だけど先生に急用が出来て自習になりました。
「冗談で言ったつもりなのに、
まさか本当になるとは。嘘から出たまことだ」
まあ、こうやって並べると
「こいつ予言者か?」
みたいになりますけど、
たまにはこういうこともあるでしょう。
でたらめに言ったにもかかわらず、
それが本当におこって、
言った本人もびっくり、ということですね。
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なんでこんなことが起こるの?
嘘から出たまことというのが
あんまり好きではなかった理由として、
「だから何なの?」
というのがあったのです。
言ったことが偶然起きるのは
それはまあ、時にはあるのでしょうけど、
それをわざわざ、こういった言葉にする意味があるのかな。
しかし、この嘘から出たまことは
江戸のいろはかるたにも使われているくらい
昔から伝えられている言葉なので、
やはりそれなりに意味があるのでしょう。
もし理由があるとすれば
言ったからにはやらないといけなくなる
というのが一番考えられそうですね。
さきほどのオセロの例ですと、
「クラスの誰にも負けない」
と言ったことによって、
「勝たないといけない」という気になり、
一生懸命がんばったから本当に負けなくなった、
ということになります。
ふつうは
「あいつは嘘つきでデタラメばかり言っている」
なんて思われたくないでしょうから、
「言ってしまったからには勝たなくては」
という気になるものですからね。
まあ嘘から出たまことというのは
辞書としての意味は、あくまでも
「ウソついたら、それが本当になった」
ということで、その理由までは想像ですし、
「言っただけで本当になるなんて、
そんなことあるもんか。偶然だよ」
という考え方もあるとは思います。
ただ、それでも
「わたしは成績が、とてもよい。
その気になれば、すごいよ!」
と言っている人と、
「わたしは成績が、まるでダメ。
いくら勉強しても無駄無駄無駄」
と言っている人がいたとして、
まあ、どっちにしろ勉強しないと
成績の上がりようもないのですが、
最初の人のほうが、その勉強をやる確率は
高いんじゃないかと思います。
たとえそのつもりなく言っていたとしても。
類語に「虚は実を引く」というのがありますが、
こちらはより、そのような意味合いが強そうですね。
「まこと」の漢字はいろいろある
この言葉を辞書でひくと
「嘘から出た実」
と「まこと」の部分が漢字で載っています。
また、
「嘘から出た真」
と書いてある辞書もあるようです。
あと
「嘘から出た誠」
というのも見たことがあります。
どれが本当なんだよ!?
まあ、さいごの「誠」は
出典が見つからなかったので、
もしかしたら間違いかもしれません。
たんに「まこと」を漢字で書くなら
「誠」が一般的ですが、
「うそからでたまこと」の場合だと
「実」か、あるいは「真」を使ったほうが
無難かと思います。
「実」は、なんとなく「果物? おいしい?」
となるのですが、よく考えれば
「虚実」というように、
本当のものという意味で使われることもありますね。
まあ、じっさい書くなら無理に漢字にせず、
私だったら「嘘から出たまこと」と書くと思います。
おわりに
嘘から出たまことというのは
ことわざや慣用句の中では有名ですので、
使うかどうかは別にしても、
意味は知っておいたほうがいいでしょう。
また、ウソをつくというのは
ダメといえばダメなわけですが、
人の迷惑にならない範囲なら、
はったりの意味もこめて
すこし大きなことを言うのもいいかもしれませんね。
言霊というくらいですし、
やはり言ってしまえば、
それが本当になる可能性は多少なりとも
高くなるかもしれません。
もちろんウソばっかりついていては
信用がなくなりますが、
ユメがあるようなことだったら面白くもあります。
さいごに、類語で先ほど
「虚は実を引く」というのを言いましたが、
嘘から出たまことの類語としては
「瓢箪から駒」というものが有名です。
これは、「ありえないことが起きた」という意味でですが、
噓から出たまことと似た使い方をされることもあります。
瓢箪から駒の意味は不思議で語源も面白い
上の記事で、他の意味や由来を
くわしく意味や書いていますが、
わりといろんな場面で使えて、
由来がなかなか楽しい慣用句です。
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