苦汁をなめるや苦汁を飲むとは?「苦渋」との違いについても

特集記事!あなたは大丈夫?誤用しやすいことわざや慣用句

とても悔しいとき、
その気持ちをあらわすのにふさわしいですね。

苦汁(くじゅう)


正直なところ、まったく使いたい言葉ではありませんが、
使うような状況になることもありますからね。
しょうがないです。

この言葉、これだけで出てくることははあまり(まったく?)なく
「苦汁をなめる」「苦汁を飲む」といった使い方をされます。

今回はこれらの意味と
そっくりな単語である「苦渋(くじゅう)」との違いについてです。

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意味はこうです


苦汁(くじゅう)とは、
つらい経験、いやなこと、苦い体験ということす。


ちょくせつの意味としては
「苦い汁」というものですが、
そこから転じて、つらい経験となります。
苦いもの、たとえば薬なんかを飲むのは嫌ですもんね。

オトナになればコーヒーとかゴーヤとか
やたら苦いものを好んで飲んだり食べたりしますが、
ここではシンプルに「苦いのイヤイヤ!」
という小学生くらいの味覚で考えたほうがよいでしょう。



じっさいの使い方ですが、
コーヒーや青汁なんかが苦いから、
「これは苦汁だ」
みたいな使い方はしません。

ほとんどの場合、最初にのべた
「苦汁をなめる」「苦汁を飲む」という言い方をします。


使い方はこんな感じ


苦汁を嘗める(くじゅうをなめる)
苦汁を飲む(くじゅうをのむ)


どちらも辛い思いをする、という意味で、
このふたつ、使い方はほぼ同じです。


「試合でお前に負けてから、苦汁をなめる思いで練習をしてきたのだ!」

ひと昔前のスポーツ漫画でライバルが言いそうなセリフです。
試合に勝つための練習がとてもつらかった、ということですね。


こういうライバルは、
たいてい主人公にまた負けちゃうのものですが、
たまに意外な展開として、主人公が負けたりしますよね。

そんなときは、
「彼に苦汁を飲まされた」

こういった使い方ができます。
試合で負けたのが、苦い汁を飲むように辛い経験、ということになります。


ほかにも
仕事になれるまでは大変で、ずっと苦汁を飲む日々だった。
試験に受かるため、苦汁を嘗める思いで勉強した。

こんなところでしょうか。

どうもこの言葉の使い方を考えると
どうしても昔の根性漫画のような雰囲気になってしまいますが、
現在だって悠々自適の人生というわけにはいかないでしょうし、
苦労することもたくさんあるでしょうから、使う場面は多いと思います。


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「苦渋」とはどう違うの?


非常によく似た言葉に
「苦渋(くじゅう)」というものがあります。


似ているどころか、読み方おんなじ、意味もそっくりで、
たんに同じ言葉に漢字がふた通りあるだけじゃないの?
と思ってしまいそうですが、ほんのりと違いがあります。


まず、苦汁ですが、「苦い汁」ということで、
汁そのもの、つまり「物」をあらわしています。


物、つまり品詞でいうところの名詞にあたるわけで、
そのあとに「(苦汁を)こうする」「こうした」
というような言葉がつづきます。

したがって苦汁をなめる、苦汁を飲むとなります。


いっぽうの苦渋は「苦くてしぶい」
つまり味をあらわす形容詞になります。


なので、そのあとに
「苦くてくるしい〇〇」というように
なにが苦いのかをつづける必要があり、

「苦渋の表情」「苦渋の決断」「苦渋の選択」
となります。


どっちも読み方はおなじなので
話すぶんには間違えようもありませんが、
文字で書く場合はこのような違いがあります。


まあこういうのって
「そんな細かいことどーでもいいじゃん!」
という人と
「いや! 気になる気になる」
という人がいますけどね。

私はそこそこ気になる派で、
「お預かりは千円ちょうどでよろしかったでしょうか」
みたいな言い回しがつい耳に残ってしまうタイプの人間なのですが、
これを読んでいるあなたも
多かれ少なかれ、ちゃんとした日本語を使おうとしているかと思います。


きれいな日本語を話そうとしている人は意外といるものなので、
かりにあなたが「どーでもいい派」だったとしても
一応は知っておくといいでしょう。


なお、苦渋については
こちらの記事でくわしく書いています。
苦渋の決断や苦渋の選択の意味、時には必要なことも

よかったら合わせてご覧くださいませ。

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