思い立ったが吉日の意味と「吉日」とはなにか、類語と反対語についても

この言葉を言ってみただけで
なにか新しいことを始めたくなるような気がします。

思い立ったが吉日(おもいたったがきちじつ)


にた意味のことわざは他にもありますが、
これは言葉のひびきが明るくていいですね。
好きなことわざのひとつです。




どのような意味?


思い立ったが吉日(おもいたったがきちじつ)とは
なにかをやろうと思ったら
その日にすぐやるのが良い、という意味です。



「久しぶりに同窓会をやりたいな」
「それはいいね。
よし、思い立ったが吉日だ、
今からみんなに案内を送ろう

こんなふうに、やろうと決めたことを
その日のうちに始めるときに使います。


また、チャンスを逃さないために
すぐやろうという意味での使い方もできます。


「新しいゲームが今日発売だって。
ほしくなってきたから、
お店の近くに行ったときに買おうかな」
「思い立ったが吉日と言うし、
今日行ったほうがいいんじゃない?

人気のゲームは売り切れたりしますからね。
買える時に買っておくほうがいいでしょう。


大人になってからでも、
たとえば仕事など、
タイミングが大切なことはあります
から
使える場面は多いことわざだと思います。


あと、ずるずると先延ばしにすると
そのままやらなくなることが多いので、

そうならないように、
という意味での使い方もできます。

「あのー、日記をつけようと思うんだ。
いつから始めようかなあ。
来月の1日からがいいかなあ、
それとも晴れが続いた日から始めようかなあ」
「思い立ったが吉日というから、
今日から始めたまえ」

「そうだね」

たいていの場合、やろうと思ったときが
いちばんやる気があるでしょうから、
その日のうちに始めたほうが上手くいくことが多いです。


「吉日」とは


吉日とは縁起がよい日、めでたい日、
なにかをするのによい日のことです。


たとえば結婚式は大安の日を選んだりしますよね。

ほかにも家を建てるとか、人が集まる場合にも
縁起のいい日、吉日を選ぶことがあります。


読み方は「きじにち」「きじじつ」ですが、
「思い立った日が吉日」ということわざの場合
「おもいたったがきちじつ」と読むのが一般的なようです。



たいていの場合、吉日といえば
さっきの「大安」など、
むかしから縁起のよい日を選ぶことになりますが、

このことわざの場合、
やろうと思ったその日が吉日、
(一番いい、縁起がよい日)だ

という意味になるので、
あれこれ考えすぎず、すぐにやるのがよいということになります。


まあ結婚式や家を建てるのは
思い立った日に、いきなりやるわけにはいきませんので、
このことわざは、もう少し日常的な

「習い事をはじめる」とか
「どこかに出かける」

のような時に使いやすいですね。


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なんでこんな言い方なの?


このことわざで、少し気になるかもしれないのが、
「思い立ったが吉日」の「が」の部分です。


「が」という単語は

1.私がまんじゅうを食べました。(格助詞)
2.ダイエット中ですが、まんじゅうを食べました。(接続助詞)
こういった使い方があります。


「2.」の場合
「宿題しようと思ったが分からないのでやめた」

みたいに否定する使い方になりますが、

これだと
「思い立ったが、吉日だったのでやめた」
みたいな、わけの分からない意味になってしまいます。
吉日なんだったらやればいいのにね。


これについては、
やはり「1.(格助詞)」の使い方で、
「思い立った日が吉日だ」
考えるのが自然じゃないかと思います。


「が」という単語は
ふだん無意識に使い分けていますが
文法的には意外と複雑なので、
急に子供とかに聞かれると説明がむつかしいですね。


ここには注意


また、使い方の疑問としては、
「なんでもかんでも思いついたからって
すぐやっても大丈夫なの?」

というものがあります。


「マラソンを始めるぞ。
思い立ったが吉日だから、
今日のうちに大会に申し込んだ」

しかし無理して足を痛めてしまった。

こんなこともあるかもしれません。
急いては事を仕損じるともいいます。


しかしこれは
今日のうちに始めたのが失敗というよりも
いきなり大会に出たのが間違いということになるのでしょう。

まずは軽いトレーニングを始めるべきだったということで、
なにもすぐに何かを始めること自体が悪いというわけではないと思います。


旅行でも、思いついたからといって
その日にすぐに出発なんてのは
よほど旅慣れた人でもないかぎりはしないはず。


ふつうは持ち物や交通のチケットを用意したり、
行先について調べたりします。


「その日のうちに準備を始める」と考えれば、
このことわざが無茶なことだったり、
考えなしに物事をやってしまうような意味にはなりにくいと思います。


類語と反対語について


思い立ったが吉日と
似た意味のことわざですが、

「すぐにやったほうがいい」
というものでは、

があります。


また、少し意味に違いがあるかもしれませんが、
「よいタイミングを逃すな」というものは

鉄は熱いうちに打て(てつはあついうちにうて)
好機逸すべからず(こうきいっすべからず)
奇貨居くべし(きかおくべし)
奇貨可居(きかかきょ)
これらがそうですね。


ほかに
「時間をむだにしてはいけない」
という意味では

一寸の光陰軽んずべからず(いっすんのこういんかろんずべからず)

というものがあります。


反対の意味のことわざでは
「物事をやるには適した時期があるものだ」
というもので

物には時節(ものにはじせつ)
というのがあります。

たしかにじっくりと
タイミングを選んだほうがいい場合もありますからね。


いっぽうで、
行動が早いのが、
良い結果につながりやすいことも多いでしょう。


それだけに、この「思い立ったが吉日」は
座右の銘するのもいいことわざだと思います。


善は急げだと「すぐやれそれやれ」みたいに、
どうも急がされている気分になっていやだ、というのなら、
このことわざのほうがいいかもしれませんね。

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