口は災いの元(くちはわざわいのもと)の意味、もし痛感したら

こちらは、かなり有名なことわざですね。

口は災いの元(くちはわざわいのもと)


これの意味について、どのような教訓があるか、

そしてこのことわざは
「口は災いのもととはよく言ったもの…」
と非常につらい思いをすることが多いので、
もし言ってしまった場合どうするかについても考えていきたいと思います。





意味について


口は災いの元(くちはわざわいのもと)とは
よけいなことを言うと災難の原因になる、という意味です。

また、ものを言うときは気をつけないといけない、という教えもあります。


テストで百点満点をとったとしますよね。
そのまま黙っていれば褒められたのに、調子にのって

「こんなのかんたん!
みんな悪い点数とって、バカだなあ」

と言ってしまったために、
先生に叱られる、友達には嫌がられるなどロクな目に合わなかった。

こういうのが口は災いのもと、ということですね。


これぐらいならまだ許してもらえるかもしれませんが、
大人になってからだと、ちょっとした不注意な発言で

・会社の人間関係が悪くなった
・好きな人にふられた

など、ヘタすれば一生悔いが残るぐらい
大きな出来事になりかねません。



たとえば仕事をスムーズに進めるために
「Aさんは作業が遅いので、別の人と交代させたほうがいい」
と上司に相談したら悪口を言っていると受け取られた。

「最近ストレスが多そうだけど大丈夫? ちょっと太ってきたみたいだし」
と女性に言ったら口をきいてくれなくなった、などなど

大人の世界ではよかれと思ってした発言すら
災いの原因になりかねない、たいへん厳しいもの。



口ベタな人、誤解されやすい人、
おしゃべりで調子に乗りやすい人は
この口は災いの元ということわざの意味を
しっかりと肝に銘じておく必要がありそうです。


もし余計なことを言ってしまったら


とはいえ、いくら注意しても、
ちょっとしたはずみで人の悪口を言ってしまったり(またそれがよく広まる)、
悪気がない一言が、なぜか誰かを嫌な思いにさせたりしてしまうものです。


こんな時、どうするか?
これは大変むつかしいことです。
一度発言したものは取り消すことができませんから。
だからこそ口は災いのもとなわけですし。

とはいえ、ほったらかしにするわけにも行かないでしょうから
何かしら対策する必要があります。


もし言った相手にその場であやまることが出来ればさいわいです。

しかし、多くの場合、あとになって
「しまった、あのとき自分が言った言葉は
よけいな一言だった…、口は災いのもとだった」

となることが多いです。


こんなとき、次の日とかに
「Aさん、あなたの作業が遅いと言ったのは
決して悪口を言いたいのではなく仕事をスムーズにするために…」

とか言ってしまうと、
「結局私の仕事が遅いと言いたいのでしょ! しつこい」
と、逆効果になりかねません。

それならば、この話題にはふれず
Aさんにはできるだけ親切に接する、
Aさんの良いところ(遅いけど正確だ、など)
を言ってあげる
などしたほうが、前向きな方法と言えます。


あとは必要以上に気にしすぎないことも
場合によっては大事ですね。

気にしすぎると、それが態度に出て
相手にそのことを思い出させることにもなります。

それぐらいならズバッと謝るほうがスッキリするかもしれません。

このへんは非常にむつかしいところですが
一般にはくよくよしたりオドオドしたりするのは
悪い印象を与えるものです。

したがって、どのようにするにしても
ある程度は堂々とするほうがいいでしょう。


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口で失敗しないためには


後悔先に立たずといいますし、
やはり口は災いの元なんてことは
初めからないほうがいいに決まっています。


このためにできることは、おもに次のもの。

1.なるべくしゃべらないようにする
2.しっかりと考えてから発言する
3.開き直って、気にしない



「1.」はやりすぎると消極的になってしまいますし、
しゃべるのが好きな人にはツライです。

ただ、沈黙は金というように
日本では美徳とされやすい方法で、
しかも「しゃべらない」だけなので
むつかしい技術がいらなく、意外なほど効果があります。

どうも自分はおしゃべりが過ぎる、
しゃべらないと不安、という人は
ためしてみる意味はあるでしょう。


「2.」は意外とむつかしいです。
実際の会話では、ゆっくり考える時間などないですからね。

それでも、考えようとするだけで効果はありますし、
ふだんポンポンとしゃべっている人は
やってみる価値があるでしょう。



「3.」は、これだけだとダメに決まっていますが
「1.」「2.」を気にしすぎる人には大事なことでもあります

いくら口は災いの元とはいえ、あまり気にしすぎると、
口からバクダンがこぼれ落ちていくような気分になって
なにも話せなくなったり、
気にしすぎて自信がない人のようになってしまいます。


そうなると別の問題が出てくるので
ある程度「しょうがない」と、あきらめる必要も出てきます。

たしかに失言は大問題になることもありますが
そういったケースはむしろまれで、
「しまった!」と思っているのは自分だけ、
周りは誰も気にしていない、ということも案外あります。
必要以上に気にしすぎないことも大事ですね。


こんな言い方、書き方もあります


なお、口は災いの元は、いくつかの書き方があります。

まず、「わざわい」の字を「禍」として、
「口は禍の元」と書くことがあります。
この場合、読み方は同じで「くちはわざわいのもと」です。

また、口は災いの門、口は禍の門と言うこともあります。
こちらは「くちはわざわいのかど」と読み方も少し違います
(「くちはわざわいのもん」と読むこともあるようです)。

いずれの場合も意味はおなじで、
辞書にも載っていますので、
どれも正解と考えていいでしょう。


このことわざを使うときは
大変な後悔がともなうことが多いです。

しかし気をつけても運が悪ければ起こりうることです。
そういった場合は、せいいっぱいフォローしていくか
どうしようもないなら、やむをえず、あきらめるしかないこともあります。

ただ、もし自分の不注意に原因があるなら、これからに活かすために
このことわざの意味をしっかりと覚えておくといいでしょう。



類語ですが
雉も鳴かずば撃たれまい(きじもなかずばうたれまい)
舌の剣は命を断つ(したのつるぎはいのちをたつ)
病は口より入り禍は口より出ず(やまいはくちよりいり わざわいはくちよりいず)
口ゆえに身を果たす(くちゆえにみをはたす)
口は善悪の門舌は禍の根(くちはぜんあくのかどしたはわざわいのね)


などがあります。


また、不用意しゃべらないほうが良いという意味では
雄弁は銀沈黙は金(ゆうべんはぎんちんもくはきん)

というものもあります。

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2 Responses to “口は災いの元(くちはわざわいのもと)の意味、もし痛感したら”

  1. もっちん より:

    いつもことわざ訓練してます。

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