虻蜂取らずの意味、二兎を追うよりも言いやすいかも

なんとなく語呂がいいので
一度聞くと耳に残るのですが
どうもわかりにくいのが

虻蜂取らず

知らないと
「何言ってるんだ?」
となりそうですが
その意味は簡単なものです。



どういうことわざか


虻蜂取らず(あぶはちとらず)とは
あれもこれも取ろうと欲張ると
結局何も手に入らないという意味です。



そろばんやりたい、
習字もやりたい、
英会話もやりたい、

どれか一つをやれば身につくのに、
途中で目移りして中途半端になり、
結局なにも身につかない。

そんなときに
「虻蜂取らずになっている」
と使います。


欲張ってあれこれ手に入れようとする
やり始めたことを途中で変えたりする


こういったことを戒めるためのことわざですね。


一度決めたことを続けられる人は大丈夫ですが
飽きっぽい人は要注意です。


二兎を追う者は一兎をも得ず、との違い


「虻蜂取らず」は分かりやすく、
使う場面もよくありそうですが
そのわりにはあんまり知られていないのは
なんといっても

二兎を追う者は一兎をも得ず
ということわざがあるからでしょう。

こちらがあまりにも有名なため
同じ意味の「虻蜂取らず」を
わざわざ使うことがあまりないです。

スター選手と同じポジションになっているため
実力はあるのにレギュラーになれない
野球選手みたいなものですね。


ふたつのことわざがあるということは
何か違いがあるのかと調べてみましたが
これといったものはありません。



強いていうならば
「二兎を追う者は一兎をも得ず」は
同じものを(ウサギ2羽)を追っているので
欲張ってたくさん手に入れようとする、

一方の「虻蜂取らず」
違うもの(虻と蜂)を追っているので
あれこれ迷ってどれもできなかった場合に使うと
分かりやすいかもしれません。


とはいえ、結局は同じ意味のことわざですから
どちらの場面でどちらでも使えるということになります。


ただ、二兎を追う者は一兎をも得ずは
ほとんどの人が意味を知っているので使いやすい反面、
やや聞き飽きてしまってるので
ちょっと珍しい言い回しをしたいときに
虻蜂取らず、と言ってみるのもいいでしょう。


あと「にとをおうものはいっとをもえず」って
結構長いので、
短くスパッと言いたい場合も便利な言葉です。


ちなみに、
ウサギを追っているのは猟師(人間)ですが
虻や蜂を追うのはクモ(小鳥という説もあり)です。
人間は虻や蜂なんか食べませんからね。


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虻ってどんな虫?


蜂(ハチ)は誰でも知っている
こわい虫ですが、
虻(アブ)はあんまり知らない、
という人もいるかもしれません。

アブはハチと似ていますが
形はハチとハエの中間ぐらいの虫です。



百聞は一見に如かず、といいますし
こちらを見たほうが早いでしょう。



アブもいろいろな種類があるのですが
人を刺すものもいるので注意が必要です。


このような言い方も


虻蜂取らず鷹の餌食

虻も取らず蜂に刺される



このように言うこともあります。


アブもハチも取り逃した挙句
自分が鷹に捕まった。

あるいはアブを取り逃がし、
蜂には逆に刺される


つまり、単に「虻蜂取らず」というよりも
よりひどい失敗をしているので

「あれこれ迷うと、
何もしないよりもひどい目にあうよ」
という、より厳しい意味になっています。


どちらも失敗を強調した意味ですが、
もともとの言い方は「虻蜂取らず」でなので
基本的にはこちらを使うといいでしょう。


同じ意味のことわざは
先ほど述べた
二兎を追う者は一兎をも得ず

反対の意味のものとしては
一石二鳥
一挙両得

があります。

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