他山の石とはどんな意味か知らないととんでもないことに
これは知っている人は
あまりいないかもしれません。
他山の石
それほど聞く機会はないですが
それだけに突然だれかに言われると
「??」
となりますし、
また、うっかりとした使い方をしてしまうと
とんでもない意味になる
危険な言葉でもあります。
用心のためにも
ちゃんと知っておくといいでしょう。
人のふりみて…
他山の石とは、(たざんのいし)
他の人のつまらないことや失敗も
自分の知恵として活かすことができる
という意味です。
![他山の石](https://kotowaza-kanyouku.com/wp-content/uploads/2016/01/tazannoishi02-300x225.jpg)
ようは
人の振り見て我が振り直せ
ということですね。
由来は中国最古の詩集である『詩経(しきょう)』の
小雅・鶴鳴(しょうが・かくめい)という部分、
ここにある
「他山の石を以て玉を攻むべし」
(たざんのいしをもってたまをみがくべし)
という言葉からきています。
これだけだと
なんのこっちゃですね。
補足していきますと
他山とは、よその山。
ここでは他人という意味です。
石は、ここではつまらないもの
ということです。
故事成語では
玉・・・宝石など立派なもの
石・・・そのへんに落ちているつまらないもの
という対比がよく使われます。
![宝石と石](https://kotowaza-kanyouku.com/wp-content/uploads/2016/01/ishi-300x201.jpg)
つまり、他山の石とは
「よその山のつまらない石」
「他人のつまらないところや行い」
という意味になります。
そういったつまらないものでも
立派な玉をみがくのに使えるのだよ
ということで、
他人の失敗も自分の役に立つ
ということになります。
なお
他山の石を以て玉を攻むべしは
「たざんのいしをもってたまをおさむべし」
と読むこともあります。
どのような使い方をするか
![考える人](https://kotowaza-kanyouku.com/wp-content/uploads/2016/01/JK92_hohohiji20150222103753_TP_V-300x200.jpg)
他の人の失敗や不祥事を見て
ひとごとと感じず、
自分のいましめとする場合に、
「あの事故を他山の石として、
自分も気を付けよう」
「彼の失敗を他山の石としよう」
といった使い方をします。
これが正しい使い方なんですが、
次にのべるような
誤用もよくされてしまっているので
気をつけないといけません。
スポンサーリンク
こんな使い方はまちがい
この他山の石とは
じつに誤用されやすい言葉でもあります。
もっとも多く、そしてマズイことになるのが
「他人のいいところを見習って
自分のためにしよう」
という、反対の意味としてしまうこと。
どのようにマズイのかというと
たとえば偉い人に向かって
「あなたの行いを他山の石として
自分も精進してまいります!!」
などといってしまうことです。
これだと
「あなたのくだらない失敗をしないように
自分は気をつけます」
という意味になってしまいます。
上司や、尊敬する人にこんな使い方をしてしまうと
目も当てられません。
![目も当てられない](https://kotowaza-kanyouku.com/wp-content/uploads/2016/03/MAX86_ugegege20150207110830-300x200.jpg)
なんとなく「石」という漢字が
「石の上にも三年」みたいに立派で
上司のウケがよさそうなのでは?
みたいな感じで
適当に使ってしまわないようにしましょう。
また、それよりはマシですが
他山の石とは
自分とは無関係のできごと
というのも間違いです。
文字の雰囲気から
そのような意味にもとらえてしまいそうですが
それは対岸の火事ということです。
![自分とは無関係](https://kotowaza-kanyouku.com/wp-content/uploads/2017/08/BL007-turibashide20140810_T-300x200.jpg)
他山の石とは、こういった違う意味で
使われることがあるので
気をつける必要があります。
無理に使う必要はないかもしれませんが
ということで
こういった、誤用されがちな言葉は
あえて使うこともないかもしれませんが
意味としてはとても大事なことをいっています。
![ここは大切!](https://kotowaza-kanyouku.com/wp-content/uploads/2017/08/SAYA0I9A8798_TP_V-300x195.jpg)
人の振り見て我が振り直せ、
とよく言われるのは
それだけ自分では失敗に気づきにくいからです。
なので他の人をみて自分の行動をみなおす、
ということで他山の石という言葉も
覚えておいて損はないでしょう。
類語は、先ほどのべた
人の振り見て我が振り直せ
ですね。
実際にはこちらのほうを
使うことが多いでしょうが
たまにはあえて「他山の石」という言葉を
使ってみるのも面白そうですね。
スポンサーリンク