三日坊主とは?意味は有名でも語源や由来は知られていない

ものごとを続けるのが苦手な人には、なかなか克服が大変なものです。

三日坊主(みっかぼうず)
三日坊主
よく聞く言葉ですし、意味も知っている人も多いかと思います。

ただ、じいいっと見ていると
「なんで坊主?」
という疑問が出てきます。

ということで、意味のおさらいと
意外と知られていない三日坊主の由来や語源についてです。




言葉の意味について


三日坊主とは(みっかぼうず)、
なにかを始めても、
つづけることが出来ずにすぐにやめてしまうという意味です。



よくある例が「日記」と「新年の目標」、
三日坊主と言えば、なんといってもこのふたつですね。


「いつも日記が三日坊主」
といえば、日記をつけ始めても何日かしたら、
もうなんだか忘れたり飽きたりして、やめてしまうという意味。

また、元旦に
「今年から毎朝ジョギングするぞ!」
と誓いを立てたけどすぐやめて
「あなた何をやっても三日坊主ねえ」
と言われれば、それは
「何をやっても続かなくてすぐにやめちゃう」
ということです。


元旦の目標って、つい威勢よく立ててしまいますが、
正月がすぎるとやる気がなくなることが多いですもんね。
もし世の中の「新年の目標」が全部達成されていたら、
いまごろ世界はまるで違うことになってんじゃないでしょうか。


ここでの三日とは短い間という意味で
厳密に72時間ということではない
ので

「いんや! 4日目もやったから三日坊主じゃないよ!」
とかいってもあんまり意味ないです。


実際3日でも4日でも五十歩百歩ですし。


由来について


意味については以上の通りですが
なんですぐに止めてしまうことを
「ボウズ」というのか?


てるてる坊主

これは、語源が次のものだからです。


むかし、お坊さんになろうとして
お寺に行ったものの、修業がたいへんきびしく食事も質素、
そんな生活がいやになって三日でやめてしまった。

つまり三日間だけお坊さんになったので「三日坊主」
ここから、物事をつづけられない慣用句として使われました。


この話は正確な出典が見つかりませんでしたので
本当かどうか不明ではありますが、
この慣用句の由来や語源としては、もっとも有力のようです。


お寺のお坊さんは、尊敬される存在ですし、
貧しかった時代でも比較的生活が安定しやすく
食べるものに困りにくかったのですね。


今はそうでもないですが
景気のいいときは「お坊さんはもうかる」
みたいなイメージもありました。


こういった目的でお坊さんになろうとして
すぐにやめてしまう人がいたのも「三日坊主」の語源となった理由なのでしょうね。


ほかに由来として、
「三日で悟りをひらいたお坊さんがいたため」
という説もありますが
これだと「三日坊主」の意味自体が変わってしまうためか
あまり使われないようです。


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よく考えると「坊主」も不思議な言葉


もともと「坊主」とは「坊の主(あるじ)」
つまり寺の主である住職など、
本来は偉いお坊さんをあらわす言葉でしたが、
いつしか僧侶全般をさすことになました。

さらに現在では「一年坊主」とか
坊主憎けりゃ袈裟まで憎い(ぼうずにくけりゃけさまでにくい)
のように、
未熟な者をさしたり、あまり良くない意味で使われることが多いです。


また、「坊主頭」のイメージからだと思いますが
「何もない」という意味で使われることもあります。


「山が丸坊主になった」といえば
災害や伐採などで木がなくなって地面がむきだしになっていることをさします。

釣りでまったく魚が釣れないことをボウズと言ったり、
飲食店でお客さんがだれもこないとき「今日はボウズだ~」なんて表現することもあります。


魚が釣れないのは
「お坊さんは殺生をしないから」というのが由来という説もありますが、
全体として、坊主という言葉にもはや尊敬の念をこめられて使うことはほとんどなくなっていると言えるでしょう。


「三日坊主」もそうですが、
「いたずらぼうず」とか「なまぐさ坊主」とか
どうもロクなものがありません。

なんでお坊さんを表す言葉が
こんなひどい扱いを受けているのか分かりませんが
もとの「えらい人」を表す意味からは程遠くなっていますね。


まとめ


以上のことをまとめますと、
・三日坊主は続けられずにすぐやめてしまう、という意味。
・由来はお坊さんになろうとしたけどすぐやめた、という話。
・「坊主」は昔はえらい人を表していたが、今は逆の意味で使われやすい。

ということです。


継続は力なりといいますし、
物事は続けられるほうがいいに決まってます。

したがって三日坊主は良くないとされていますが、
「続けられないかも」と心配するあまり
新しいことに挑戦できなくなるのも、それはそれで良くないでしょう。



いろんなことをどんどんとやっていくのが得意な人もいれば
ひとつのことをとことんやるのが向いている人もいます。

ただ、自分にとって本当に大事なことは
三日坊主にならずに続けていきたいものですね。


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2 Responses to “三日坊主とは?意味は有名でも語源や由来は知られていない”

  1. より:

    「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」の読みが、(ぼうずにくけりゃけさま ぜ にくい)になってますよ!

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